事故の時に重要な運転の姿勢

運転の姿勢

運転姿勢が正しくないドライバーをよく見かけます。
ハンドルに近すぎる人、シートを倒し過ぎて体が浮き上がっている人。
いろいろな運転の仕方があるものだと思うかもしれませんが、どちらも大変危険です。

教習所で運転を習っているときには、正しい姿勢で運転していたでしょう。
それが免許を取り、自分で運転すると変わるのはなぜか考えなければいけません。
これは単純に慢心だからです。

おごり高ぶりがあるから、運転の姿勢も崩れます。
交通事故を起こせば、大きな損害を発生させるのを忘れてはいけません。
思っている以上に危険なことなのです。

斜めに座って安全ですか?

正しい姿勢でなければ、なにが問題なのかを知らなければいけません。
もしも、斜めに座り、片手でハンドルを持って運転していたとします。
この時に正確にハンドルが切れるでしょうか。
右手をハンドルの一番上に握っていたとして、右側には90度までは素直に回ります。
しかし、それ以上の角度にはハンドルが切りにくいはずです。
では、左にハンドルを切ります。
この時にどこまで切れるのかといえば、実はほとんど切れません。
このような運転をする人は、ハンドルを握らず手のひらにあてて回すからです。

手のひらで簡単に回るとします。
もしも、何かにぶつかって衝撃を受けた瞬間、車の動きを止められません。
手から離れてしまう可能性が高いのです。
これが安全かどうか、すぐにわからなければ、運転する意識の欠如といえるでしょう。

斜めに座ることで、見える範囲の問題もあります。
運転には視界から入る情報が欠かせません。
さまざまな情報を分析して運転しているはずですが、この情報が得られなくなるのです。
もしも、自分が斜めに座り、車の影に子どもが入ってしまったとします。
安全に運転ができるでしょうか?
巻き込んでしまう可能性が高いと思いませんか。
そう思った時点で、この運転方法は危険なのです。

体と腕の位置も重要

ハンドルに体を近づけて運転している人も多くいるでしょう。
ほとんどぶつかっている人も見かけます。
この状態でぶつかったら、自分の胸を強打するしかありません。
よけるためにも、耐えるためにも隙間が必要です。

そのうえ、腕で支える必要が出てきます。
極端に腕を曲げてハンドルを持っていたらどうでしょうか。
そのままひじが曲がって、体がぶつかります。
これでは衝撃に耐えられないのです。

肘を伸ばしていたらどうでしょうか。
衝撃を受けたときに肘を曲げられず、逆方向へ曲がって折れてしまうかもしれないのです。
適度に肘を曲げて、衝撃に耐えられるようにしなければいけません。
それもしっかりとした姿勢で体を支え、シートベルトで固定します。
これだけしても、強い衝撃に負けてしまうかもしれないのです。

首の位置も足の位置も、ドライビングポジションでは重要です。
運転姿勢を改めて見つめてみたほうがいいでしょう。
いざというときに大きなけがになるのは、自分の座り方が悪いかもしれないのです。