シートベルトとむち打ちの関係

交通事故でシートベルトはむち打ちを引き起こしてしまうのか

交通事故でむち打ちになる。なにも珍しいことではないでしょう。交通事故では常にむち打ちの可能性があります。原因の一つは、体がシートベルトで固定されているともいわれてきました。でも、頭部は固定されていないのです。一般の車両では頭部を固定する安全装置はありません。これがむち打ちになるといわれてきたポイントです。

交通事故の衝撃を受けたとき、体が固定されていると、首から上が衝突時の動きに追従できません。あとから衝撃を受けて振り子のように遅れて動くため、むちのようにしなるのです。主に筋肉や腱、軟骨を損傷してしまうことがあるパターンといえるでしょう。

ここで問題なのは、シートベルトをしていなかったらむち打ちにならなかったのかという事です。シートベルトをしない方が安全かどうかという議論にもなることがあります。

この判断はとても甘いものであることを忘れてはいけません。非常に危険なことであり、シートベルトがあるからこそ、むち打ちで済んだという事実を理解してほしいと思います。

シートベルトと改良されつつあるヘッドレスト

交通事故に遭ったときに、シートベルトが体を固定して、頭部が揺れたことはまごうことなき事実です。もし、シートベルトをしていない状態だったらどうなるか。
衝撃を受けた瞬間に体は投げ出されます。
後ろから追突された場合、体はダッシュボードに直撃するでしょう。もちろん、ハンドルにもぶつかります。このときの怪我は打撲です。
最悪のケースを想定すると、フロントガラスから飛び出す可能性もあります。車外に飛び出した結果、命を落としたケースはいくらでもあるのです。こうなってしまえば、むち打ちの比ではありません。仮にハンドルにぶつかった場合でも、体より後に首が動きます。結果的にむち打ちになるのです。
よく考えれば分かります。むち打ちはシートベルトが必須の時代の前からあったのです。当然といえば、当然のことでしょう。

最近の安全装置として、首の動きを抑えるために、ヘッドレストが改良されているものも出てきました。衝撃に対して首がむちのように動かないようにする装置で、ヘッドレスト自体の動きが変化します。これで安全性を高めていますが、まだまだ普及していません。今後は標準装備のひとつになる可能性があり、少しでも怪我が少なくなると期待されています。

交通事故による重大な怪我を避けるためにも

交通事故で衝突し、ダッシュボードにあたって怪我した場合、ダッシュボード損傷と呼ばれています。ハンドルに体がぶつかった場合、こちらはハンドル外傷呼んで区別してきました。

ダッシュボード損傷は、主に下半身の怪我です。膝や下腿がダッシュボードにぶつかり怪我をするからですが、骨折することも珍しくありません。股関節脱臼のような強い衝撃の怪我もあります。これもシートベルトしているとかなりの確率で軽減できる怪我です。

シートベルトしなかったら、命にかかわる怪我が増大します。仮にエアバッグがあったとしても、体が超えてしまうことも出てくるのです。そうなれば、頭はフロントガラスに激突し、大きな怪我になるのは明白でしょう。

シートベルトをしなければ、むち打ちもなくなりませんし、大きな怪我になる可能性が高まります。単なるこじつけに過ぎないため、必ずシートベルトして運転しましょう。

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